とにかく定例をセットしてしまおう

心が変われば行動が変わる。

行動を変えれば心も変わる。

営業マネージャーはチーム全体の数字の責任を負っています。
なので、その数字達成のために、いわゆる「PDCA」サイクルを回さないといけません。

今では色々なPDCAツールがあるので、バーチャル/デジタルな形で行う人もいますが、特に(コミュニケーションが命の)営業に関しては、ミーティングを通じて行うのが良いです。

中身を決める前にとりあえず定例をスケジューリング


PDCAのための定例ミーティングなので、マネージャーであるあなたは「どんな数字を見れば良いかな」「どういうフォーマットにしようかな」「どんなツールを使おうか」と色々悩むと思います。

ですが、それらを考え決めようとする前に、とにかくカレンダーに定例をセットしましょう。


気合いを入れて色々カタチを決めようとすると、上述のように考える必要があることはたくさんあり、しかも「答」は決まっていないので、特に最初は結構悩みます。
もちろん、日々の業務もあるので、悩んでいるうちに翌日・翌週、と時が過ぎ、あっという間に1ヶ月経ってしまいます。

マネージャーは最初の1ヶ月が勝負です。
メンバーはあなたのことを見ています。
ぼーっとしていたら「何もしないマネージャーだな」と思われます。

まずは、さっさと定例を入れましょう。

定例のセット自体が明確なメッセージ


定例をセットすることで、自ずと参加者と頻度が決まります。
つまり、「このメンバーで◯日ごとに進捗ミーティングしますよ」ということが参加者全員に伝わります。
メンバーは定例招集通知が来た瞬間、「次のミーティングまでにまとめなきゃ」と思います。
もちろん、全員がそんなデキるメンバーではないでしょうが、少なくとも誰かがそう思い準備することで、初回の定例で他のメンバーがそれを見て「自分もやらなきゃ」と思い、皆が自分で考え動くようになります。


上記の効果を生むために、あえてメンバーには特に何も指示をしなくてOKです。

メンバーから「何を準備すれば良いですか?」と聞かれたら、

「進捗ミーティングなので、現状と今後に関して報告できるようにしておいて」

くらいで大丈夫です。


細かく指示しないと動けないメンバーももちろんいるでしょう。

ですが、まずは全員に対して「自分で考えて動かないといけないんだ」という認識を持たせることが大切です。

この認識を強く深く持つメンバーがどれだけ多いか。

それがチームの強さに直結します。


「締め切り効果」で自分の生産性もアップ


また、あなた自身も、定例をセットしてしまったので、とにかくそれまでに自分の中である程度の「型」を考え決めてしまわないといけなくなります。いわゆる「締切効果」を自分に課す、ということです。

完全でなくてもOKです。「100点!」と思えるものは、まずこの短期間では決まらないでしょう。それでも良いのです。


短期間でギュッと考え、クイックに走り出す。


これは全てにおいて重要な考え方です。


最初の定例前に最低限これだけ考えておこう


締め切り効果とは言え、全部色々と考えるのは無理!という人もいるかと思います。

最初の定例なので、「今後、この定例では◯◯をやるのでよろしく」ということを伝えて2回めまでに固めれば大丈夫ですが、そうは言っても1回目には最低限何を伝えれば良いのか。

まずは以下の内容だけ伝えられればOKです。

  • 定例ミーティングの目的
  • 教えて欲しいこと
    • 例)数字達成状況、重要案件の状況、問題点、来週の予定
  • 今後使う(使おうと思っている)ツール・フォーマット
    • メンバーからの意見を聞いても良いと思います
    • 「次の定例までに共有するよ」でOKです


カンタンですね!


さぁ定例をセットしよう


マネージャーになったら最初の1週間以内に定例をセットしましょう。

自転車は漕ぎ始めるときが一番力を使いますが、漕ぎ始めたら安定します。

まずは動きましょう。


定例をセットする、ただそれだけで、あなたとチームが音を立てて動き出します。

営業マネジメントの教科書

営業課長・営業所長になって、初めて正式に部下を持ったあなた。 メンバーたちはクセモノ揃い、どうやってマネジメントすれば良いのか悩んでいませんか? 上司は担当時代とは桁違いの目標数字を課してきて、呆然としていませんか? 今までのやり方の延長では結果は出ません。 個人ではなく「チームで結果を出す」ために営業マネージャーがやらなければいけないキホン。 ギュギュッとまとめました。